先日、総入れ歯を装着された方に、驚きの感想をいただいたので報告します！

みなさまは入れ歯の内側に毎日入れ歯安定剤を塗られておりますか？

福永歯科医院では、総入れ歯の内側に入れ歯安定剤を塗ることは、推奨しておりません。

でも、

・安定剤をぬらなくては、外れてしまう
・安定剤がなくては、入れ歯が揺れて痛い
・安定剤がないと、間に物が入って痛い
・安定剤がないと、まともに発音、会話ができない

そんなお悩みの患者様は、福永歯科医院に多くお越しになります。

先日いらっしゃった患者様もそんなお悩みを持つお一人でした。

「先生、下の総入れ歯ががたがた動くの。
毎日入れ歯安定剤を張り替えて、何とか使っていたけど。
これから開放されたいし、美味しく物を食べたい。。」

拝見すると、

お口を開けると、パカッ！と下の入れ歯は、浮き上がってしまいます。

浮き上がるので、いつもお口に手をあててお話をしている姿が、印象的でした。

そのとき入れられていた入れ歯を観察すると、やはり総入れ歯の吸着を得ることができない理由がはっきりとありました。

その後、患者様の入れ歯の様子や、お口のお写真等のお口の中の情報を正確に把握させていただき、患者様と一緒に現在の入れ歯の問題点や改善点をお話させていただきました。

福永歯科医院では、このように今までの現症を正しくとらえ、その改善点を正確に把握することをとても大切にしております。

たとえそれが総入れ歯であっても同じです。
よく患者様が「総入れ歯なのにこんなに詳しく説明を受けたのは初めてだ！」と、おっしゃいます。

しかし、それは、歯科医療としては当然で、歯がある・なしに関わらず治療で患者様がよくなるためには必要な過程と、福永歯科医院ではとらえております。

また、患者さんのために資料を作って一緒に診ていくと、お互いに総入れ歯の問題点がはっきり理解できますし、新しく総入れ歯を作るにあたり、希望が湧きますよね！

総入れ歯で大切な2つのポイント

★しっかりとた封鎖性の得られる入れ歯の外形
★機能的な噛み合わせ

今回も、この2つのポイントをしっかりと改善すべく、上下顎同時印象法で総入れ歯を製作しました。

とても美しい上下顎同時印象の総入れ歯が完成しました。

装着されたお顔の感じも、旧義歯の低くクシャッと、高さがなくなってしまった印象が、変化しました。

装着当日、大きくお口を開けていただいても外れることはなかったです！

次の日、わずかな調整でその後削合調整などはしませんでした。

装着後3回目、患者様にお会いした最後の日に、患者様から
「先生、入れ歯安定剤を毎日張り替えずに済むのが、本当に嬉しい！！」と、本当にお喜びになっておりました。

正直、毎日入れ歯安定剤を使わないのが、普通の入れ歯だと思っていた私には、とても新鮮な感想でした。

確かに、よく考えてみると毎日、多い患者様だと日に数回、食事をするたびに、きれいに剥がし、入れ歯を洗い、その後、新たな入れ歯安定剤を塗る。。

365日それを繰り返しているかと思うと。。

本当に、入れ歯安定剤を使わなければならない入れ歯は、苦痛だったことと思います。

入れ歯安定剤をできるだけ避けたほうがいい理由

入れ歯安定剤は、

●長期使用により歯茎の土手の吸収を促進させます。
そのため、激しく吸収した歯茎の土手は、一層入れ歯を不安定にしてしまいます。

●多くの口腔内細菌が入れ歯安定剤の中に吸着してしまいます。
　口腔内は、安定剤を使用しないときよりも不潔になりやすいです。

●入れ歯安定剤の張替には、手間と時間がかかります。

入れ歯安定剤は、一時の手段としては良いのかもしれませんが、長期間それがないと入れ歯が安定しないということであれば、入れ歯を見直す必要性があるように思います。

新型コロナウイルス感染拡大が懸念される中、患者様は一生懸命に通院していただき、入れ歯安定剤を張らずに、清潔で、しっかりと機能できる総入れ歯の装着にたどりつきました。

口腔内を細菌やウイルスの温床にしないためにも、質の高い総入れ歯の必要性を痛感いたしました。

入れ歯でお悩みの際は、お気軽にご相談いただければと思います。

埼玉県さいたま市　福永歯科医院　福永